📖読書『ベルリンは晴れているか』と 📽️オスカー作品



『ベルリンは晴れているか』 

       深緑野分著


新聞広告で見て

文庫化されるのなら買おう

と思いながら


翌日図書館でアッサリ見つかったから

借りて読む





広告にはミステリーとあるけれど

私の中では

『スタンド・バイ・ミー』的な



コブクロと絢香の曲の

『WINDING ROAD』的な…

(決して楽しく明るいという話ではない)


冒険と友情の物語ではないかと思う





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読み始めて…


あ〜、

コレは苦手なやつだ…と思う



ハリー・ポッターの時と同じ

ヨーロッパ系というか

西洋系の固有名詞が受け付けない



登場人物男性も

ケンや、ジョージやマイケルくらいならいいのだけれども

いきなりの

ユーリイ・ヴァシーリエヴィチ・ドブリギン

ときたら



地名と、登場人物たちの名前がなかなか

覚えられない…(泣)




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背景は

第二次世界大戦直後


独裁国家

ナチス・ドイツがアメリカ・ソ連を含む

連合国軍に敗北した後の

4カ国に占領されたベルリンに住む

一人の少女の物語



独裁国家の中の善良な市民は

国家によって殺される



家族を失い 国は4分割され


少女は

アメリカ軍の兵員食堂で働く


占領されたら

日常がこんなにも悲惨な生活になるのか

というコトが

具体的に分かる



ウクライナ出身の

ロシア(この時はソ連)兵士も出てくる




ある日 ソ連軍から

彼女が かつてお世話になったという

一人の男性が死んだことを知らされる



その死をある人に知らせる為に

彼女は旅に出る




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その行程を読み進め

あらためて知る具体的な戦地の状態




今は…


TVを付ければ毎日のように

ウクライナの悲惨な姿が写し出されているけれど

TVではやはり伝わらないコトがあることを

改めて知る



それは


匂い



インフラが破壊された街での暮らしの

匂いが具体的に記されていて



私は1秒でも耐えられる自信は無いと思う…



ここでは記せない程の記述の匂いの中で

今この時間も生きている人たちがいる…





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戦争という中では

誰もが

正しく生きていくことの

難しさを思う




そんな中


主人公の少女が

最後まで

清く、正しく、力強く生きていく姿に

感動する




登場人物たちの名前や

地名が、しっかりと頭に定着して






ラストは圧巻の面白さでした






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アカデミー賞が発表されましたね



オスカー作品は

出来るだけ映画館で観たいと思うのだけれど

最近はコロナ禍でなかなか映画館へ

行けていない



2010年

あのSF大作の『アバター』を押さえて

アカデミー作品賞を受賞した

『ハート・ロッカー』を観に行きました



派手さも美しさも素敵な音楽も全く無い

最初から最後まで

ホコリだらけのシーンが印象的な


『ハート・ロッカー』



『ハート・ロッカー』とは

米軍軍隊の俗語で

棺桶のことだった


リアルな戦場とはこんなだよと教えられたような映画


監督は女性


その

キャスリン・ビグロー監督が

受賞のスピーチで

「この作品を、世界各国で命懸けで従軍しているすべての人に捧げたい」と話していたのに




悲惨な戦争はまだ終わらない