読了

　井上荒野　著

おもしろいタイトル　

と

図書館で手に取る

２０１６年に発表された作品

私のその頃は…

義父の法事や義母の介護

仕事も忙しい中

息子たちの結婚や孫たちの出産が続いていた頃

時間に追われ　

充実した中にも　

読書の時間などはほぼ取れていなかったことに気付く

今　

ようやく　落ち着いて

本も読める

おやつは　

ミカンとカスタードクリーム　

のデニッシュパン

好物なので

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お昼ご飯は

サッポロ一番みそラーメンを

ラーメンのおいしい季節

ワカメ、小松菜、玉子も入れて

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主人公の夫婦は７０代の前半　

子どもも独立

定年を迎えてから

夫婦二人でクロスバイクに跨がり

サイクリングを楽しむ日々

ある日夫が自転車に乗っている時に

事故に遭い　骨折をする

そうして

自転車を通じて知り合った２６歳の青年に

家政夫を依頼する

青年に好意を持つ二人

豊かな

そう

理想的な老後の暮らしが描かれている

でも読み進めると

あ〜、そうか〜

若い人たちはこう思って

私たちを見ているのだと

あらためて思わされる

若者たちのコトバが

そこ　ここ　にある

「生きてても意味がない歳だろ」

「家でじっとしてればいいのに…

…中略…

そんで　金が余ってるうちに死ねばいいのにな。そんで残った金は俺らに配るって、そういう法律できねえかな」

「…ときどき殴りたくなることあるけどな」

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今日の晩ご飯

鶏肉の唐揚げ

白菜の煮物

冷や奴

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夫婦二人は

青年が大好きなのに

青年も本心は夫婦二人を好きなはずなのに

物語は

オレオレ詐欺の方向へと流れて行ってしまう

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定番の　リンゴサラダ

…って

切って　マヨネーズで和えただけ　笑

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クライマックス

夫婦は　

負けなかった

何に？

老い…

子どもに見捨てられる　悲しみ

身体が衰える　　悲しみ

いずれは　一人になる　悲しみ

若者に　馬鹿にされる　悲しみ

に

お金を振り込む前夜

青年のこれまでの言動を

夫婦二人で

長い時間話し合う

「長い夜になった」　とある

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作中

お隣に越して来た若い夫婦に

気を遣う妻の姿がある

わが家のシチュエーションも似たようなモノ

かつては私も

若者だったのに

いつの間にか

こっち側にいる

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骨折が治り

夫婦は

また元気にクロスバイクに跨がる

やっぱり

私も

今を精一杯　愉しんで生きるしかないんだな

と

思う

最後にどうなったか描かれていない

青年が

幸せになってくれたらいいのに

そしてそうか

いつも

大事なコトや

本当に言いたいコト

言いにくいコトや

言わなくてはいけないコト等も…

後回し後回しに

その話はまた今度にしよう…って

していたな

と気付かされた本でした