👵義母 と 📖読書『荒地(あれち)の恋』
玄関脇の
今は亡き義父母の部屋
障子を開けると
ささやかな庭ではありますが
この季節に真っ赤に色付く紅葉が
見えます
朝の光を浴びると
紅い色が本当にきれいで
実家の母がよく
「女は嫁ぎ先の方が縁が深いから」
と言っていたのですが
私はそれを聞いて
「そんな訳ないやん!」
産んでくれて育ててくれた両親より
深い縁なんてないわ〜
と思っていました
けれど、
両親と過ごしたのは20年
そして
義父母と過ごしたのは30年以上…
父は私が21歳の時に亡くなり
次いで母はその20年後に亡くなり
それからもずっと
義父母との暮らしは続いていて…
色々なことがありました
私があまりに至らないから
正直
とてもしんどいと思うことが
多々ありました
♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢
『荒地(あれち)の恋』ねじめ正一 著
ノンフィクションとまではいかなくても
実話に基づく小説が好きです
これは
日本の詩人 北村太郎(本名 松村文雄)
の物語で
やはり「荒地(あれち)派」詩人で
北村とは友人の
田村隆一
の奥様との不倫の物語
詩人として
文章を造り出すためとはいえ
家庭を壊し
妻を壊し……
私は内容は
とてもじゃないけれど
受けつけなかったし
共感も出来なかった
けれど
この本の中の
一節で
「今、北村が感じているのはどん底を突き抜けた果てにある白々とした自由である。終わりは解放ではなく、自由もまた悲惨の一種であることが、今はわかる。」
と
いうところで
亡き義母を想い
私は
結婚して誰よりも、
義父母のことを優先し大切にした(…つもり)
自分よりもは当たり前だけど
夫よりも
両親よりも
子どもよりも
義父母を大切にした
だから
義母が亡くなった時
自分の分身が亡くなった境地に至る
好きとか嫌いとかを超えて
ただ、ただ
自分の分身…
これは、
実母でさえ無かった感情で
「あ〜、お母さん
ホントやったわ〜
女は嫁ぎ先の方が縁が深いってこと」
しんどかった同居
本当にしんどかった同居
でも、
自由は
解放ではなくて…
「自由もまた悲惨の一種である」
ことが
私も
今 分かります(泣)
今日のおやつは
黄身餡の苺大福を
お抹茶で
お義母さんの部屋から
春に色付く紅葉を見て
お義父さん
お義母さんを想い出して
いただきます
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